ブルーベリーって美味しいですよね!
アイスクリームや、ジャムにもなっていたり甘さと酸味が丁度良いフルーツです。
酸味や甘さは品種によって違いがあるのですが
「どんな品種がブルーベリーにはあるんだろう?」
このような疑問に対して答えてみようと思います。
この記事を書いている私は自然栽培農家さんへ研修させて頂いたあと、
現在は数品種のブルーベリーを露地で栽培しています。
ブルーベリーの品種
ブルーベリーの品種はかなり多くて、大きくは3タイプに分けることができ
ハイブッシュブルーベリー・ラビットアイブルーベリー
ローブッシュブルーベリーの3タイプに分かれます。
これは生息地域の違いや収穫時期が大きく違います。
ハイブッシュブルーベリーの品種
低温要求量と耐寒性、樹高において以下の3つの種類に分けることができます。
サザンハイブッシュブルーベリー
アメリカ南部の冬季が比較的温暖な気候で育てられるように改良した品種になります。
低温要求量が約400時間である為
冬季が温暖であっても育てることができるブルーベリーです。
下記に代表的な品種を記載します。
サザンオニール
大実で暖地適応性があるサザンハイブッシュの
代表品種の中でも最早生品種の1つです。
収穫初期から扁平果で酸味が少なく甘くてジューシーな果実品種になります。
収穫時期は5月下旬~6月中旬です。
サンプソン
果実は甘味が強く高品位でブルームが多く
外観的に美しい品種です。
育てる場合は樹形が乱れやすく剪定や誘引等で樹形を整える必要があります。
南部ハイブッシュ極早生系大粒品種で
収穫時期は6月上旬~中旬です。
サザンニューハノーバー
果実は硬く甘味と酸味のバランスがよく
種・皮も気にならない高品位な食味をもつ品種です。
それだけに皮は破れやすいので
丁寧な収穫する必要があり樹勢は強いが植付2年目からの収穫OK
収穫時期は6月上旬~下旬です。
ミスティ
果粒の大きさ果実品質共に非常に高品位で粒揃いもよい品種です。
常緑性が強く暖地では落葉しない年もあり
ハウスでの促成栽培の可能性が期待できます。
結果過多の傾向があり樹勢の維持に注意必要があります。
収穫時期は6月中旬~7月上旬です。
サザンアーレン
粒が揃い豊産性で酸味少なく・軟らかく・果皮薄く
食味良好な摘み取り園向けの品種です。
栽培容易で毎年コンスタントに収量を確保でき栽培技術も必要無く安定しています。
収穫時期は6月下旬~7月中旬です。
サミット
ブルームが非常に多く大粒で外観的美観に優れた品種です。
収穫初期には酸味が強いが完熟果では
甘酸のバランスがとれた高品位な果実で輸送性・貯蔵性に優れます。
収穫時期は6月下旬~7月中旬です。
ノーザンハイブッシュブルーベリー
アメリカ北部で育てられていた品種であり
品種改良は一番古くから行われていた品種です。
低温要求量が約800~1200時間である為
冬季に十分に低温が確保する必要があるブルーベリーです。
下記に代表的な品種を記載します。
デューク
極早生で大粒であり輸送・食感・保存性も良く栽培も比較的容易な品種です。
収穫時期は6月上旬~中旬です。
スパルタン
果実の大きさは最大級であり収量は多くないが粒ぞろいが良い品種です。
土壌適応性が無いので接木苗が良いように思われます。
収穫時期は6月上旬~下旬です。
エチョータ
早摘みすると酸味が強いですが完熟した果実の味は非常に美味な品種です。
日持ちがよく貯蔵性や輸送性に優れます。
収穫時期は6月上旬~下旬です。
ブルークロップ
ノーザンハイブッシュ系を代表する標準品種で
食味・生産性・果実サイズ等の欠点が少ない優れた品種です。
収穫時期は6月中旬~下旬です。
バークレイ
比較的果粒が均一で大実であり樹勢が強く生長が早いので
初めて栽培するノーザンハイブッシュ系の品種としては最良です。
果実は柔らかめであり甘未が強くジューシーな食味の為
摘み取り園におすすめな品種です。
収穫時期は6月中旬~下旬です。
チャンドラー
果粒の大きさは全ブルーベリー中、最大クラスな品種です。
ただし巨大果を結実させる為には剪定・摘花・摘果が必要になります。
収穫時期は6月下旬~7月上旬です。
ダロウ
ブルーベリーを代表する極大粒品種で
収穫初期は酸味が強いが完熟した果実は美味な品種です。
あえて完熟前に収穫して酸味のあるジャムや
料理のソースなど幅広い用途にもオススメです。
収穫時期は6月下旬~7月中旬です。
ハーフハイブッシュブルーベリー
ノーザンハイブッシュよりも北部の低温が厳しい地域で
育てられるように改良した品種です。
樹高がノーザンハイブッシュの半分くらいという意味で名前はつけられました。
実際の樹高は1m程度であり積雪が多くても強い耐寒性で育成が可能なブルーベリーです。
ラビットアイブルーベリーの品種
アメリカ南部の川沿いや湿原に
自生していたブルーベリーを改良した品種です。
低温要求量と耐寒性はノーザンハイブッシュと
サザンハイブッシュの中間程度になります。
下記に代表的な品種を記載します。
クライマックス
ラビットアイ系としては最早生品種の1つで
多くの果実が一斉に熟期を迎え同時収穫が可能な品種です。
雨による裂果には注意が必要です。
収穫時期は7月上旬~下旬です。
ウッダード
初期の果実は非常に大粒だが収穫後期は粒揃いが悪くなりますが
収穫初期の完熟した大粒果は極めて美味な品種です。
剪定は強めにすることで樹勢は回復します。
収穫時期は7月上旬~下旬です。
ブライトウェル
サザンハイブッシュ系に似た
高品位な果実品質を持ちラビットアイ系の中心品種です。
雨による裂果には必要だが短所少なくウッダードの後継品種とも言われます。
収穫時期は7月上旬~8月上旬です。
ベッキーブルー
タネ少なく高糖度なので生果で食べてもらいたい品種です。
果実も硬く市場出荷にオススメですがアリスブルーとの受粉不親和があります。
収穫時期は7月中旬~8月上旬です。
アリスブルー
果紛が極めて多く丸い果実が美しい品種で
高糖度で市場出荷にオススメな品種です。
毎年剪定が必要でベッキーブルーとの受粉不親和があります。
収穫時期は7月中旬~8月上旬です。
ティフブルー
ラビットアイ系を代表する標準品種で総合的な評価が高く
ラビットアイを栽培するなら欠かせない品種です。
収穫時期は7月下旬~8月上旬です。
ノビリス
海外の評価より国内での評価が高い優秀品種で
市場出荷のみならず摘み取り園でも必須とされる評価を得るまでに至っています。
味・外観・果粒の大きさと三拍子が揃った優良品種です。
収穫時期は7月下旬~8月下旬です。
パウダーブルー
甘味が強く裂果が少なく保存性にも優れる品種です。
ティフブルーとの相互受粉樹としての親和性は高いです。
収穫時期は8月上旬~下旬です。
ビッグオンスロウ
耐寒性・土壌適応性ある品種で
収穫時期も長くブルーベリー収穫の最後を飾る品種です。
結実性を高める為にはティフブルー・パウダーブルーを混植すると良いです。
収穫時期は8月上旬~9月上旬です。
ローブッシュブルーベリーの品種
ワイルドブルーベリーとも呼ばれていて、ほとんど栽培されておらず
アメリカ北東部などの冬季が厳しい地域に自生しているブルーベリーです。
最後に
このようにブルーベリーには色々な品種があります。
品種によって収穫時期や味などが全然違いますので
自分に口に合った品種を探してみるのも面白いかもしれませんよ。
今回の記事は私が購入している苗の苗屋さんの1つである
吉岡国光園さんのカタログを参考にさせて頂きました。
最後まで読んでいただきありがとうございました!