野菜苗の作り方のアイキャッチ

販売されている野菜苗よりワンランク上の苗づくり

こんにちは、荘司です。
最近はよく自宅の庭で小さな畑を作って野菜を植えている人を見かけます。
ホームセンターで購入した苗を植えていることがほとんどです。
苗が悪いと上手く育たないこともあるんではないでしょうか。
「上手く育たないけど、良い苗を作るにはどうしたらいいんだろう?」

 

このような疑問に対して答えてみようと思います。

この記事を書いている私は、苗から育てている自然栽培農家さんに研修へ行き

現在は自分の農園で野菜や果樹を育てています。

ポット苗の写真

販売されている野菜苗

ホームセンターに行くと屋外に置かれて売られている苗は

ホームセンター独自か、提携している農家さんが育てた苗がほとんどです。

あまり育たない苗があるとすると、移動によって根鉢が破壊されていたり

時間が経ちすぎて老化している苗だったりするのではないでしょうか。

野菜苗を自分で作るメリット

苗というのは植えるタイミングがとても重要で

販売されている苗だと、よいタイミングがわかりません。

さらには農家さんは赤ちゃんを扱うぐらい丁寧に扱うので

苗に蓄積しているダメージもコントロールできません。

自分で作ると、このようなことを防ぐことができます。

直播との違い

よく思われることとして、別に苗を作らずに

畑にそのまま種を蒔いてしまってよいのではないかということです。

確かに苗を作らずにそのまま畑に種を蒔いて育てる野菜もあります。

しかし苗を作ることは生育をそろえられ安定した品質の野菜を育てることを可能にします。

苗を作る場所としても、ビニールハウスなどの安定した環境で育てることが多いので

苗の良い悪いも例年の苗と比べることができ

異常がある場合はすぐに発見できるのも大きい理由だと思います。

野菜苗の作り方

では野菜苗を実際に作ってみましょう。

それぞれの工程でコツがあります。

苗の種類

苗の種類としてはセル苗とポット苗があります。

それぞれの苗で特徴があるので、あらかじめ特徴を知っておくと

苗を作る際に困ることが少なくなりますよ。

まずセル苗の特徴としては

セル苗の方が苗を作れる数が多く

生育に必要な土の量も抑えることができます。

セル苗の写真

そしてポット苗は鉢のようなものなので

生育に必要な土の量もセル苗に比べて多くなってしまいます。

ポット苗が並んでいる写真

だとするとセル苗の方が優れているようにも思えますが

ポット苗の特徴としては土の量が多く苗の老化がセル苗に比べて遅いので

セル苗よりも安定した状態まで育てることができます。

なのでポット苗は定植した後の生育がセル苗よりも安定することが挙げられます。

生育に使う土

苗づくりに使う土はホームセンターで購入することができます。

しかし自家製で作ることもでき私が学んでいた農家さんでは腐葉土を使っており

米作りでとれたワラを米ぬかを使って

長期間発酵させて出来上がった土をフルイにかけて使っていました。

土に必要な性質としては

種から発芽し易いようなフカフカした土で排水性が良く根がはりやすいように

土と土の間に空間がある詰まっていない土が良いように思います。

稲わらの写真

セル・ポットへの種蒔き

セルやポットに土を入れたら種を蒔くことになります。

ここで気をつけなけらばならないのは覆土する時には鎮圧しすぎないことです。

鎮圧しすぎるとせっかくフカフカで

柔らかかった土が固まってしまい発芽できないなんてことあります。

そして覆土が終わったら十分に土の上に散水することが必要です。

やはり種に発芽を促す要素としては水は重要なファクターなので十分にあげて下さい。

苗を育てる場所

苗を育てるには安定した温度の空間を作る必要があります。

温度を一定に保つ為には、農業用の電熱線を使って温める必要があり

野菜によって適切な温度というものが存在するので

サーモスタットを使うなどして一定にしましょう。

例えばトマト・ナス・キュウリなどは昼間は28℃程度で

夜間は18℃程度に設定する必要があります。

水撒きのタイミング

種を蒔いて育てる期間は水を撒く必要があります。

この水撒きのタイミングを間違えると苗が弱ってしまうので気をつけて下さい。

タイミングとして一番良いのは晴れている日の午前中に撒くのが理想的です。

なるべく昼間の暖かい時間に水を撒いてあげてください。

ダメなタイミングとしては夕方や夜に水を撒いてしまうことになります。

これは苗の根が冷やされることによって弱ってしまうことが問題点になります。

水を撒いている写真

定植するタイミング

定植するタイミングは野菜やセルやポットの大きさによって違ってきます。

ですが1つの目安としては葉の枚数や根の周り方などによって判断しています。

私が学んだ農家さんでは根鉢が周りきらないタイミングで定植していました。

これは肥料を使わない栽培方法をとっていたので

生育が旺盛な根が若い状態で定植する必要があったからです。

最後に

このように苗を作るといっても色々な工程を経ることになります。

作る人の分だけ作る方法の違いもあり野菜作りの楽しい箇所でもあります。

自分なりの苗づくりの方法などを考えてみても面白いのではないでしょうか。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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